東北電力ネットワーク株式会社様 ArcGISとGEOSPACEを活用したスマートメーター管理の効率化

  • GEOSPACE CDS

東北電力ネットワーク株式会社様 大きなカスタマイズを加えることなくスマートメーター管理のシステム構築ができるArcGIS と、 軽快な動作で背景の地図や航空写真を利用できるGEOSPACE CDSを採用する事により保守業務を効率化することができました。

東北電力ネットワーク株式会社様では、国が定める法律に基づき、電力需要家へのスマートメーターの設置を進めています。
ArcGISとGEOSPACEを利用することによりワンストップでの情報把握が可能となり、業務の省力化を図ることができました。
また、通信障害が発生した際にはGEOSPACE CDS航空写真を同一の地図画面に表示させることで、机上にて原因予測や対策を事前に検討することが可能となり、 保守業務の効率的な運用につながっています。

 

◆ArcGIS は ESRIジャパン株式会社が提供する地理情報システム(GIS)です。位置情報に基づくデータを地図上で視覚的に分析し、共有、利用するための統合プラットフォームです。
https://www.esrij.com/

◆ESRIジャパン株式会社様事例紹介ページ
https://www.esrij.com/industries/case-studies/148405/

業務内容

東北電力ネットワーク株式会社様は、東北 6 県および新潟県を供給地域とする一般送配電事業者です。国が定める「エネルギーの仕様の合理化等に関する法律」に基づき、電力需要家へのスマートメーターの設置を進め、2021 年 10 月時点において、全需要家の約 78% の自動検針を実現しています。

導入前の課題

・スマートメーター導入に伴う保守業務の負担増加
・複数のシステムにまたがった情報の一元化及び可視化

「GEOSPACE」製品選定のポイント

ArcGIS は大きなカスタマイズを加えることなく、標準機能で、情報の一元化と保守業務要件を満たすことが可能なシステムでありシステム構築コスト低減が期待できることに加え多くの導入実績があります。また、クラウド配信背景地図と同様の動作をオンプレミス環境でも実現可能なGEOSPACE CDSの優位性を採用することで、さらなる業務の効率化が可能となりました。

課題解決手法

通信が不安定な個所をどう改善するべきか検討するような業務において、従来は、スマートメーターや中継器から届く情報を受信・管理する「メーターデータ管理システム(MDMS)」の数値データや、 配電図面・設計書作成システム等、複数システムのデータを個別に参照し検討を行う必要がありましたが、「スマートメーター通信ネットワーク管理システム」の構築により、複数システムの情報を一元的に集約し、地図上で可視化し管理・確認できるものとして構築しました(図 1)。

図:システム構成図

図1 システム構成図

 

スマートメーターや中継器といった通信設備をGEOSPACE CDS電子地図の上に表示し、通信状態等を色別に変化させ、視覚的な把握が容易になるよう工夫しています(図 2)。

図:スマートメーター等の設備とGEOSPACE CDS電子地図表示画面

図2 スマートメーター等の設備とGEOSPACE CDS電子地図表示画面

 

スマートメーターの通信経路や受信信号強度の地図表示にも対応させ、実際の現地の通信状況の可視化を実現しています(図 3)。

図:通信経路の可視化システム構成図

図3 通信経路の可視化

 

スマートメーターの通信方式は、スマートメーター同士で通信を中継するマルチホップ方式や、携帯電話回線を用いる方式等いくつかありますが、各通信方式に対応するエリアを可視化することで、適切な通信方式を速やかに判断することが可能となっています(図 4)。

図:通信エリアの可視化

図4 通信エリアの可視化

 

スマートメーターの通信障害は地形や建築物のような障害物など、周囲の環境により発生することがあるため、本システムでは高解像度なGEOSPACE CDS航空写真もシステムの背景として選択できるようにし、周囲の地形や障害物を鮮明に確認できるよう工夫しています(図 5)。

図:高解像度なGEOSPACE CDS航空写真の活用

図5 高解像度なGEOSPACE CDS航空写真の活用

 

導入の効果

・スマートメーター保守や通信障害時における、当該設備情報のワンストップでの把握による業務の省力化を実現

・スマートメーターの通信経路や通信状況を電子地図や航空写真に重畳させ可視化することによる、保守業務の効率化を実現

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